曽我部恵一より「歌を送ります」


ブログを書くのはひさしぶりです。


ホントなら
「おひさしぶりです、曽我部です。みなさんお元気ですか?こちらは元気でやってます」
なんてことを書くはずなのですが、そうではない日本の状況はご存知の通りです。


このたびの東北地方太平洋沖地震でお亡くなりになられた方々に心からのお悔やみを申し上げます。
そして被災された多くの方々が、一日も早く以前の毎日を取り戻せることを祈っています。
ニュースの映像や、今だ溢れる人探しの言葉に触れるたびに、どうしようもない想いに胸がかきむしられます。


途方もない何かがぼくのすべてを空っぽにしていくようです。




ぼくのことを書きます。


4月20日の発売がアナウンスされている自分の新作『PINK』を予定通りリリースすべきか考えました。
作っているときと、今とでは、世の中がすっかり変わってしまっているのです。
ぼくの音楽はなんの役に立つのだろうか?


地震が起きた翌々日、もういちど自分が作った作品を聴いてみました。
良くなかったら、出すのをやめようと思いました。


しかしアルバムを聴き終わったぼくは、これらの歌がみんなに届いてほしいと、やっぱり、思ったのでした。



ぼくにできることは、否、ぼくにしかできないことは、被災された方々を言葉や行動で勇気づけることではなく、お金を寄付することでもなく、情報を提供することでもなく、ただただ、「ぼくのこの音楽を届けること」だけだと考えます。


そう思うことができました。


それがなにをもたらすかとかは、正直わかりません。
ただ、音楽でだれかの冷めた心を暖められることだけを、願っています。



そう思い、アルバム冒頭の「春の嵐」という新曲を、配信します。




これから、復旧への道のりはまだまだとても長いものになると思います。


ぼくも、あなたも、なにか小さな光でもいいから何かを信じながら、毎日を過ごしましょう。



曽我部恵一
2011年3月14日




<無料ダウンロードURL>
MP3
http://www.sokabekeiichi.com/free/harunoarashi.mp3


WAV
https://www.sugarsync.com/pf/D6582368_7604548_91560


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